偏食対策コラム第10回 偏食と外食(1)「偏食があるので外食や旅行がしづらい」


気になる子の偏食対策

偏食の子どもがいる家庭の外食事情は、なかなか悩みが多いものです。これまでの偏食対策コラムで見てきたように、偏食の原因となるものは様々であり、家庭内なら対策できることでも、外では難しくなってしまう場合が多くあるからです。

偏食がある子の外食の悩み

「うちには偏食のある子どもがいるので、外食することが難しく、困っています。普段は家庭や慣れている場所で食べればよいのですが、旅行先に出たときのことを考えると、どうしてもはじめての場所での外食になってしまいます。どうすれば良いのでしょうか?」

予測できない要因「お店のにおい」

偏食の子どもがいる家庭にとって、外食するときに気を付けなければいけないのは、料理自体の味や香りだけでなく「食べる場所で発生するにおいが食事を妨げる場合もある」ということです。

メニューを事前に調べ、料理の内容はある程度想定できても、お店の中に漂うにおいは予想できないことがほとんどです。

においに敏感な子どもの場合、外食に行った際に調理中の料理のにおいが混ざった香りや、苦手な食材の香りなどが気になるあまり、食事できないこともあります。

お店のにおいが原因となってしまう偏食の子どもの外食に困った時には、ファミリーレストランがおすすめです。

ファミリーレストランは厨房がフロアからきっちり区切られていることが多く、調理中のにおいが食事する席まで届きにくい傾向があります。また、そのレストランが冷凍した料理や食材を加熱して提供しているお店だと、店舗のキッチンで煮たり焼いたりの調理をしているお店よりも、においが出にくくなります。

オーダーした時のイメージと実物の違いがストレスになる?

お店によっては、お店独自の盛り付け方や食材を用いていたりと、メニュー表と実物との違いが起きることがあります。

発達障害の傾向のある子どもは、先の見通しを立てるのが苦手なため、「いつも食べているメニューと見た目が違う」「頼んだときのメニュー表と実際のごはんが大きく違う」という、オーダーした時のイメージと提供された料理との違いもストレスになり、パニックになってしまうことがあります。

このことを避けるためには、カレーライスや、スパゲッティ、オムライスなど、お店によって使っている食材や見た目違いが生じづらい定番のレストランやメニューにすると良いでしょう。

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