偏食対策コラム第9回 麺をすするのが苦手
これまでの偏食対策コラムでは、様々な偏食の原因を紹介してきました。味、香り、食感、見た目などなど、たくさんの要因が偏食の原因となりえるのです。
今回紹介するのは、食べ物の状態だけの問題ではなく、子ども側の要因も大きく関連しているケースです。
麺類を一本ずつ、ゆっくり食べる子ども
「うちの子は麺類を食事に出すと、手を付けないわけではないのですが、いつも一本ずつ、ゆっくりと食べます。
かなり時間をかけて食べるので、なかなか食事が進みません。
まとめて何本か取ったり、すすったりするように教えても、すぐに元通り麺を一本ずつ食べています。どうして一本ずつ食べるのでしょうか?」
手先の器用・不器用さが食べづらさにつながっているかもしれません
このように「細長い食べ物を一本ずつ食べる」という行動には、いくつか要因が考えられます。
一つは、このような子どもにとって、長い麺を巻き取ることや、食べやすい適切な長さで切ることが苦手だということです。
手先が不器用なために、うまく麺を巻き取ったりフォークで切ったりすることが難しく、その結果一本ずつ食べることになり、なかなか手が進まないのです。
麺をすするときの感覚を不快に感じているかもしれません
また、麺を一度に何本もすすった時に、口元に不快感を感じるために一本ずつ食べている、ということも考えられます。
口に入りきらなかった分やソースや出汁などが口周りにつくのを敏感に感じ取り、口元が汚れる感触を避けるためにゆっくり食べるのです。
麺類をスムーズに食べるためにしてあげるとよいサポート
長い麺をうまく扱えていなさそうな子どもの場合、麺を食べやすい長さに切ってあげましょう。一口で食べられる長さを目安に切ってあげると、食べやすくなります。
口周りをの汚れを気にしている場合には、汚れをすぐに拭き取ってあげるといったサポートをしてあげるとよいでしょう。
→偏食対策コラム第10回 偏食と外食(1)「偏食があるので外食や旅行がしづらい」
←偏食対策コラム第8回 「食パン以外はパンじゃない」?形へのこだわりによる偏食(2)