偏食対策コラム第4回 偏食は「嫌いなものを全然食べない」パターンだけじゃない?食べ過ぎる子どもへの対策


気になる子の偏食対策

「気になる子の偏食対策特集」では、前回の第3回まで主に「偏食で食べられないものがある」という子どもの例を取り上げてきました。
偏食の中には、好き嫌いのために食が細い子とは正反対に「食べ過ぎてしまう」というパターンもあります。
次の例は、そのような食べ過ぎてしまうお子さんの保護者のお話です。

大皿に盛り付けると、焦って食べたり食べ過ぎて気持ち悪くなったりする子ども

「我が家は家族が多いので、おかずは大皿に入れて食卓に出すことがほとんどです。家族全員で大皿から取って食べ始めるのですが、一番小さな末っ子はいつも加減が分からず、競うように食べるため、うっかり目を離していると食べ過ぎてしまいます。
そんなときは決まって食後に気分が悪そうにしています……」

食べ過ぎてしまう原因は、「満腹度」と「取り分の確保」が分からないからかも

発達障害(ADHDやアスペルガー障害)の傾向のある子どもの中には、自分が満腹かどうかに気づきにくい子がいます。
また、大皿に盛り付けられた食事を見たときに、他の人が無意識のうちに下している「自分の取り分はこれぐらいで、ちゃんと確保できる」という判断や見通しもつきにくい場合があります。どこまでが自分の取り分なのか判断できないまま、「自分の分が無くなるかもしれない」と焦って食べ過ぎてしまうのです。

食べ過ぎてしまう子ども、対策は盛り付け方の工夫で

このような子どもの場合は、個別のお皿に盛り付けるようにします。
一人分の食事をその子一人の食器に盛り付けることで、「自分の分はこれくらいなんだ」「自分の分がちゃんと用意されている」と、見た目で適量・取り分の確保を理解することができるので、食べ過ぎてしまったり、焦って食べたりすることが減るでしょう。

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