偏食コラム第48回
偏食への具体的な対応策
□過去の経験が原因している
発達障害(ADHD、アスペルガー障害等)の傾向のある子どもは、過去に体験した嫌なことを引きずってしまいがちです。
一度嫌だと感じたものは強く記憶に残り、似たような場面に遭遇した時、ふとそのことを思い出すことがあります。
これは食事においても同じです。
食事に関する過去の嫌な経験によって食事を妨げたり、偏食を引き起こしたりすることがあります。
また間違った対応、厳しく強制するような対応をすると、それが新たな嫌な経験となり、偏食を悪化させることもあります。
○事例1、口に入れた途端、吐き出してしまった
Aちゃんが今まで食べたことがなかったニンジン。
ある日お母さんがAちゃんにニンジンを食べさせようと、いきなりAちゃんの口にいきなり入れてしまいました。
するとAちゃんは、それ以来ニンジンを一切食べなくなってしまいました。
対応策1、少しずつ食べさせて慣れさせます
Aちゃんは過去にいきなり口に入れられたことをトラウマにしてしまったようです。
お母さんの気持ちとしてはいろいろな食べ物を食べられるようにとのことだったのですが、Aちゃんはそれを怖いと感じたのでしょう。
このような場合には、いきなりではなく、ごく少量から食べさせるのが大事です。
ニンジンであれば、ひとかけらでも良いですし、米粒くらいの小ささにカットして食べさせるのも良いでしょう。
もちろん少しで食べることができたら大げさにほめます。
大切なのは子どもに無理強いしないこと、子どものペースに合わせてゆっくりとスモールステップで勧めていくことです。