偏食コラム第46回
偏食への具体的な対応策
□食事の環境が原因している
▽好きではない食器はNG
食器には様々な色、形、素材、模様があります。
大人でも自分の使う食器の好き嫌いがありますが、発達障害(ADHD、アスペルガー障害等)の傾向のある子どもでは、「好きではない食器」で食べることは耐えられないことなのです。
子どもが、食器に抵抗があるような場合、他の方法を使っても偏食は改善しません。
以下のようなケースがありました。
幼稚園でほとんど給食を食べることができない子どもがいました。
いろいろな工夫をしてもあまり効果がありませんでした。
家で食べられている料理を持ってきてもらい、幼稚園の給食のお皿に盛りつけても食べられませんでした。
給食の時の「何か」が影響していると考えた保育者は環境をいろいろと変えて試してみました。
家で使っている食器類(皿、お椀、茶碗)を保護者に持ってきてもらい、盛り付けたところ、子どもは家と同じように食べました。
子どもにとって食事を取り巻く環境は、できるだけ統一するようにしてください。
○事例1、金属でできたフォークが嫌い
保育園で給食を食べる時間になったAくん。
今日はAくんが大好きなハンバーグです!
しかし、先生が金属のフォークを渡しても食べようとしません。
一体どうしたのでしょうか…。
対策法1、別の素材のフォークに変えてみましょう
Aくんが大好きなハンバーグを食べないのは、金属製のフォークだからかもしれません。
先生が保護者に話を聞いてみると、家ではいつもプラスチックのフォークを使っているとのことでした。
Aくんは金属の「カチン」とした音や「冷たさ」が苦手だったようです。
こういったことを防ぐためにも、あらかじめ保護者の方と園の先生とで、お子さんの食事のこだわりなどの情報交換をしておきます。