偏食対策コラム第12回 偏食と外食(3)「ここのチェーン店はお気に入りだったはずなのに」


気になる子の偏食対策

偏食の子どもがいるご家庭にとって、全国展開のファミリーレストランなど、どこからでもアクセスしやすいチェーン店の存在はありがたいものです。そのチェーン店の雰囲気に慣れていたり、気に入ったメニューができたりすれば、おでかけで外食するときも安心できます。

しかし、そのようにお気に入りのチェーン店ができてあちこちで利用しようと思っても、一筋縄ではいかないこともあります。

同じチェーン店なのに、店舗によっては行きたがらないのはなぜ?

「うちの子どもは、ある全国チェーンのファミリーレストランのハンバーグが大好き。近所にあるそのファミリーレストランには、よく家族で外食しにいっています。
先日、買い物に寄ったついでに、隣町にあるそのファミリーレストランに行きました。いつも行っている近所のお店とは別の支店ですが、メニューやお店の雰囲気は一緒です。

子どもが喜ぶと思って連れて行こうとしたのに、『ここはイヤ!』と言って子どもその店で食事したがりません……。私が『いつもと同じお店だよ』と説明しても、ダメでした。
お気に入りのお店とほとんど同じチェーン店なのに、どうして行きたがらなかったのでしょうか?」

子どもの特性・苦手なことに合わせたつくりのお店選びをしましょう

チェーン店は全国どこも似通ったお店のつくりをしているように見えます。しかし、その規模やレイアウトによっては、子どもに「ここはいつもとは違う!」と違和感を呼び起こす要因が生まれているかもしれません。

例えば、いつも使っているお店よりその隣町の支店の規模が小さかった場合、お店の面積も小さくなるため、どうしても席と厨房との距離が近くなる可能性が高まります。席と厨房が近ければ、調理の際に生じるさまざまなにおいや音が席まで届きます。そのにおいや音が、子どもにとって不快なこともあります。

席のレイアウトの違い、混雑具合の違いによる騒がしさなど、子どもにとっては「いつもと同じ」ではない落ち着きづらい環境になってしまっている可能性があるのです。

お店に行く前に、お店の規模感や立地を調べて「席数は〇〇席もあるから、厨房から離れた席が使えそう」「半個室があるから、そこなら落ち着いて食事できるかもしれない」と予想を立ててみましょう。
「チェーン店だからどこも同じ」と思わず、子どもの特性・苦手なことに合ったお店を選びましょう。

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