3月のテーマ:幼稚園、保育園について~ママ友、保育者との上手な付き合い方~
第4回:ママ友、保育者との上手な付き合い方
著者:筑波大学 准教授 水野智美先生/子ども支援研究所 専任相談員 大越和美先生
ママ友とどうつき合ったらよいのかに悩んでいるお母さんたちは多くいます。
ママ友たちと自分が上手に付き合えなければ、子どもが幼稚園や保育所で仲間外れになるかもしれない、子育てに関する情報が入って来ないかもしれないなどの不安があるのでしょう。
また、自分自身も友だちがほしいけれど、どうやってママ友の輪に入っていけばよいのかがわからないという人もいます。
大切なのは、ママ友を必ずしも作らなくてはならないわけではないということです。
同じ年齢の子どもを持つ親であっても、価値観、子ども観はさまざまです。
自分と気が合う人がいればつき合えばよいし、苦手だと思う人とは適度な距離をとればいいのです。
仲間外れにならないようにと考えて、気をつかいすぎたり、ランチに、子どもの習い事に、買い物に、と常に行動を共にしていると、精神的にも肉体的にも金銭的にも負担が大きくなってしまいます。
子どものクラス替えや就学などに伴って、ママ友の交友関係はどんどん変化していくものです。
そのため、今の時期だけの付き合いと割り切っていた方がよいです。
運よく、長く付き合っていける友だちがみつかるかもしれませんが、あまり期待しない方がよいです。
そのため、家庭の中の愚痴や生活水準がわかるような話題、自慢話などは避けた方が無難です。
また、他人の悪口を言うのはもちろんのこと、悪口を言っている輪の中にいないようにしてください。
悪口が始まったら、さっとその場から離れることが得策です。さらに、LINEなどからトラブルに発展するケースが多くみられます。
そのため、「LINEはしていない」などと理由をつけて、入らないことを勧めます。
子育てに関する情報は、今やインターネット上でいくらでも探すことができますし、何よりも幼稚園や保育所に尋ねればいいことです。
保育者とは人としての当たり前の礼儀を忘れない付き合いをしてください。
保育者も保護者と信頼関係を築いて、仲良くなりたいと思っています。
そのため、積極的に挨拶をしてください。
その際に、一言、付け加えると距離がぐんと縮まります。
ただし、保育者は友だちではないので、プライベートなことを聞き出そうとしたり、個人のメールアドレスや電話番号を尋ねてはいけません。
何か相談事があれば、あらかじめ園に連絡をして、どんな相談をしたいのか、いつだったら相談に乗ってもらえるかを尋ねておくと、保育者もその返答の準備をして答えることができます。
ただし、必ずしも自分と相性の合う保育者が担任になるとは限りません。
その場合に、子どもの前で担任の悪口を言うのは絶対によくありません。担任について、どうしても気になることがあれば、園長や主任に相談をしてみてください。
著者紹介
過去のコラムはこちらから
3月第3回のコラム「友だちとトラブルを起こしてしまった時に、その子どもの保護者にどう対応するか」を読む
3月第2回のコラム「友達の輪に入ることが苦手な子どもに親としてどうすればよいのか」を読む
3月第1回のコラム「幼稚園、保育園を選ぶポイント」を読む
2月のコラム「習い事について」を読む
1月のコラム「子どもの特性について」を読む
12月のコラム「感染症について」を読む
11月のコラム「育児のイライラ対処法」を読む
10月のコラム「乳幼児期の親子の食事について」を読む
9月のコラム「トイレについて」を読む
8月のコラム「子どもの睡眠について」を読む
7月のコラム「テレビ・ビデオの見せ方」を読む
6月のコラム「祖父母との上手な関わり方」を読む
5月のコラム「病院のかかり方」を読む
4月のコラム「叱り方について」を読む