3月のテーマ:幼稚園、保育園について~幼稚園、保育園を選ぶポイント~


幼稚園、保育所を選ぶポイント

  著者:筑波大学 准教授 水野智美先生

            子ども支援研究所 専任相談員 大越和美先生

幼稚園、保育所には、それぞれの理念や方針があり、保育内容が違います。

保育園文字などの学習を多く取り入れているところ、英会話や体操、スイミングなどの活動を多く取り入れているところ、保育者が保育内容を設定せずに子どもが自由に遊ぶ中から自然に学び、発見していくことをねらいとしているところなど、さまざまです。

お子さんの特性を考えながら、わが子にはどの園が合うのか、どのような方針で行われている園に子どもを入れたいのかをよく考えて下さい。

決して、園舎がきれいだとか、豪華な遊具が揃っているなどの理由だけで選ばないでください。

幼稚園や保育所が作っている入園案内やホームページだけでは、実際の保育の様子がよくわかりません。

そこで、ぜひ実際に園に何度か足を運んでみてください。

公開保育や入園説明会の際に見学するのもよいのですが、それ以外の日に可能であったら見学してみてください。

その方が、普段の様子がよくわかります。

見学の際に見るべきポイントを下に示しました。

①保育者や職員が来訪者に笑顔で元気に挨拶しているか

保育者が率先して挨拶ができなければ、子どもも挨拶ができるようにはなりません。

保育者が子どもの良いモデルとなっているかを見てください。

②子ども同士がトラブルになった時に、上手にけんかをさせながらも、最後は仲直りをさせているか

子どもたちは、友だちとけんかをしながら、対人関係の力を伸ばしていきます。

保育者が子どもにけんかをさせないように最初から止めに入るのではなく、頃合いを見ながら仲直りに導いていけるかどうかに、保育者の力量が問われます。

③幅広い年齢の保育者がいるか

ベテランから若い人までの幅広い年齢の保育者がいると、さまざまな価値観で子どもを指導してくれる良さがあります。

④子どもに笑顔があるか

子どもたちが保育者の顔色を見ながら活動をしていたり、笑顔が少ない場合には、園での生活を楽しんでいない可能性があります。

何よりも、子どもが園に通うことが楽しいと思えることが一番大切なことです。

子どもたちに自然と笑顔があふれている園をぜひ探してください。

 

 

著者紹介                                

水野 智美・・・筑波大学医学医療系 准教授 臨床心理士
ビシュケク1 (25)
専門は命の教育、乳幼児期の臨床保育学、障害理解
近年では幼児に対する命の教育や気になる子どもの対応に精力的に取り組んでいる。

大越和美
子ども支援研究所 専任相談員
特別支援コーディネーターとして長年幼稚園に勤務。
現在は、数多くの保育園や幼稚園を
巡回し保育者や保護者の支援に取り組んでいる。

 

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