7月第4回:スマホ、タブレットとの関わり方


スマホ、タブレットの上手な利用法

筆者:筑波大学 准教授 水野智美先生

186167おとなしくしていてほしい時に、子どもにスマートフォン(以下、スマホ)やタブレットを与えて遊ばせている家庭は多いことでしょう。スマホやタブレットには子どもを魅了するたくさんのアプリがあるため、子どもは飽きることなく、長時間、静かにしていられます。テレビやゲームと同じく、スマホやタブレットは上手に使えば子どもの発達に有効になりますが、子守り代わりに子どもに与えっぱなしにしておくのはよくありません。

 まず、スマホやタブレットをする時間をあらかじめ決めておくことが大切です。楽しく遊んでいる途中で、「もう終わり」と言われて、すんなりやめられる子どもはいません。遊ぶ前に、いつまでやっていいのかを決めておけば、続けたい気持ちはあっても、何とか気持ちに区切りをつけられるでしょう。もちろん、保護者が一日中スマホやタブレットを使用していれば、子どももやりたくなってしまいます。子どもの手本になるように、子どもの前では、保護者も時間を決めて、使用するように心がけてください。

 また、子どもが使うアプリを保護者が選んでおくことが必要です。子どもの年齢や興味にあったアプリを探してみてください。子どもと一緒に選んでもいいでしょう。その際に、子どもだけでアプリを選んではいけないというルールにしてください。

スマホやタブレットはできるだけ保護者と一緒に使うようにしてください。 

058596スマホやタブレットは子どもだけで遊ばせるのではなく、できるだけ保護者と一緒に使うようにしてください。スマホやタブレットを子どもに与えておけば、静かに遊んでいてくれるので、保護者はその間、ほっと一息つけるのですが、いつも子どもが一人で遊んでいるのは、よくありません。私は、出張でよく飛行機を利用するのですが、空港の待合室では多くの子どもがスマホやタブレットで時間をつぶしており、保護者が別のことをしている様子を見かけます。時には、子どもと一緒に保護者がスマホやタブレットで遊びながら、子どもと楽しみを共有したり、子どもがわからない言葉を解説したり、感想を言い合ったりしてみてください。そうすることで、親子のコミュニケーションにもつながりますし、子どもはスマホやタブレットからさらに多くのことを学ぶことができます。

筆者紹介                                 ビシュケク1 (25)

水野 智美・・・筑波大学医学医療系 准教授 臨床心理士
専門は命の教育、乳幼児期の臨床保育学、障害理解
近年では幼児に対する命の教育や気になる子どもの対応に精力的に取り組んでいる。