お友だちに手を出してしまうのを直すには?
お友だちに手を出してしまうのを直すには?
原因によって対処法もそれぞれ
「うちの子、お友だちにすぐ手を出してしまって困っています」という相談を受けることが少なくありません。
この場合、考えられる原因は大まかに3つに分かれます。
それによって対処法も変わってきますので、今回は3つの原因とそれぞれの対処法をご紹介しましょう。
お友だちに手をだすのをやめさせるには?
まず多いのが、気持ちをまだ上手に言葉にできない2歳くらいのお子さんのケースです。
例えば、お友だちが使っているおもちゃを貸してほしい時、逆に使っているおもちゃをとられそうになった時などに、「貸して」、「やめて」といった言葉が出ないために、とっさに手が出てしまうというわけです。
つまりこの場合のいちばんの解決策は、おうちの方が言葉を教えること、貸してもらいたいときは「貸して」、嫌な時は「やめて」など、状況に応じてどう表現したらいいかを、示してあげてください。
一方、言葉が十分に発達しているお子さんであれば、思い通りにならないときに、つい手が出てしまっている可能性が考えられます。
この場合は、お子さんに衝動性があり、がまんできていないことが原因です。
手が出てしまった後で叱ってもあまり効果はありません。
手を出さないで遊んでいる時に、「仲良く遊んでいてエライね」とほめることでがまんする力がついてきます。
そして3番目ですが、なかには身近な親や兄弟が人に手を出すのを日常的に見ていて、真似ているケースがあります。
つまり「物事は力で解決するものだ」と学習してしまっているわけです。
もしもお心当たりがあるようでしたら、まずはご家族が手本を示すことから。
そして、やはり乱暴はいけないということを言葉にして、正しいルールを伝えていってあげてください。
“できたらほめる”が次につなげる第一歩
いずれの場合も大事なのは、お子さんが約束を守れたら、大いにほめることです。
おうちの方は、お友だちに手を出してしまう方が気になって、つい叱る方に一生懸命になってしまうかもしれませんが、叱られてばかりでは、大人だって気持ちが滅入ってしまいますよね。
だからどんなに小さな進歩でも、「今日は上手に「貸して」が言えたね」「ペンペンしなくてえらかったね」などと、ほめてあげてください。
するとお子さんはまたほめられたくて、次もまた頑張り、やがて手を出さなくなります。
今回のポイント
・言葉が未発達の子には口で解決する方法を教える。
・衝動性が強い子、乱暴が日常の子には、ルールを伝え、守れたら大いにほめる。