偏食コラム第76回
偏食への具体的な対応策
▽思い込みが抜けない
発達障害(ADHD、アスペルガー障害等)の傾向のある子どもは、自分なりの思い込みやルールにどうしても縛られてしまうことがあります。
これは想像力が少し弱いことが原因です。
食事の際に、自分が思っていたものと違っていた時や自分のルールに合った食べ物でない場合は、強い拒否反応を示すことがあるのです。
食べ物は調理方法の違いによって、大きさや形、色、見た目など様々な違いが生じます。
その違いについていけず、「これは○○じゃない、違う食べ物だ」と言ったりすることもあります。
食べるものを広げていくためには、大きさや形を少しずつ変えることが大切です。
あるいは、できあがりまでの過程を一緒に作りながら説明したり、絵本などで読み聞かせを行ったりして、使われた食材とできあがった食材が同じものであることを説明するのも効果的です。
○事例1、好きなキャラクターが料理になると嫌
Aくんのお母さんはAくんが好きなミッキーマウスを基に、キャラクター弁当を作りました。
Aくんが喜んでくれるようにと、がんばって作ったものです。
でもAくんはお弁当を開けると、いまいちパッとした表情を見せず、嬉しくなさそうです…。
対応策1、キャラクターは食べ物ではないと考えてください
Aくんはミッキーマウスが嫌いなわけではありません。大好きなんです。
でもAくんにとってミッキーマウスは食べるものではなく、大切なぬいぐるみなんです。
ミッキーマウスの形をしたニンジンやサッカーボールの形のおにぎりではなく、
大好きなキャラクターが描かれているお弁当箱やおはし、スプーンなどを使うようにしてください。
ここで注意していただきたいのは、決して無理に食べさせないことです。
保護者の方が一生懸命作ったキャラクター弁当をしっかりと食べてもらいたい気持ちはわかります。
しかし、無理強いすると余計食べなくなることがあります。
キャラクターを食べさせるのはあきらめてください。