偏食コラム第53回
コラム:偏食による栄養不足が気になる
偏食がひどい子どもの場合、好きなものしか食べない、ごく限られたものしか食べないといったように、食べられる食べ物が極端に少なくなることがあります。
そのようなお子さんをお持ちの保護者の方は、偏食が良くなるかどうかはもちろんのこと、お子さん自身の栄養不足が気になることと思います。
子どもはたんぱく質、ビタミン、ミネラルなど、様々な栄養素をバランス良くとることで成長します。
食べ物にはいくつかのグループ分けがなされています。
ご飯、パンなどの糖質が含まれているグループ、肉、魚、大豆、卵などのたんぱく質が含まれているグループ、野菜や果物に代表されるビタミン、ミネラルを含むグループなどです。
このそれぞれのグループの中から、食べられる食べ物を取捨選択して食べれば栄養不足になることはありません。
例えば子どもが苦手とする野菜の代表格はピーマンです。
ピーマンはビタミンが多く含まれている野菜ですから、保護者としてはぜひとも食べられるようになってほしいと思います。
しかし、ピーマンに含まれている栄養素は、他の野菜にも含まれています。
「ピーマンは嫌いだけど、ブロッコリーは食べられる」という子どももいます。
必ずしも一つの野菜から栄養素をとる必要はなく、他の野菜から補完できればそれでも良いと考えてください。
ただ、食べられる食べ物の種類が多いに越したことはありません。
食べ物によって含まれる栄養素にはそれぞれ種類や量にも違いが生じてきます。
少しずつでも良いので、様々な食べ物に挑戦する機会を設けることも忘れないでください。
幼児期にと挑戦する機会が多かった子どもは、その時には食べることができなくても、少し成長してから食が広がって、食べることができる食べ物の種類が増えることが知られています。