子どもがウソをついたら?


子どもがウソをついたら?

ウソの裏側に目を向けて

「うちの子、ウソをつくのですが・・・」という相談をよくいただきます。

あまりに頻繁だと「育て方に問題があったのでは・・・」などと心配される方もいるようですが、じつは‘ウソ’にはいろいろな原因があります。

成長の途中で、どの子にも見られるウソもあれば、早いうちに対応すべきものもあります。

成長段階で見られる空想的なウソ

まず「ミッキーとおしゃべりした」「怪獣を見たよ」などと小さい子が空想的なことを言う場合ですが、これは心配いりません。

というのも小さい子どもはまだ、想像や絵本などの世界と、現実との境界線が曖昧です。

つまり、ウソをついているという意識がありませんから、「ウソはダメ」「怪獣なんているわけないでしょ」などと叱るのは逆効果。

そもそも空想できるということは想像力がついた証拠ですから、「へえ、そうなの」などとさらりと受け答えして自由に楽しませてあげてください。

そのうちに空想と現実の区別がつくようになり、その類のウソは減っていきます。

ウソによっては関わり方の再確認を

一方、おうちの方に叱られたくないあまり、ウソをつく場合はちょっと注意が必要です。

例えば、手を洗っていないのに、「洗った」などという場合がそうです。

失敗をきつく叱られた経験が原因になっている「自分を守るためのウソ」かもしれません。

そのような場合、「本当?」「正直に言いなさい!」などと問い詰めるとさらにウソを重ねることになりますので、ぜひこの機会に叱り方の再確認をしてください。

失敗した時には、責めるのではなく、「次はがんばろう」と励ましてあげてください。

また、大げさなウソを繰り返す場合は、ウソをついて注目を浴びた経験から、周りの気を引こうとしている可能性があります。

この場合は、大きく反応すればまた次のウソにつながりますから、「ふうん」とあまり取り合わないことです。

ただ、そのウソの裏側には、例えば下の子が生まれてお母さんがあまり関わってくれなくなったなど、寂しさを感じているのかもしれません。

日頃から頑張っていることに目を向けて一声掛けるなど「あなたを見ている」ということを実感させてあげることも重要です。

 

今回のポイント

・ウソは我が子の心のサイン

全てのウソが悪いわけではない

・小さな子どもの空想的なウソは成長の証

・叱られたくなくてウソをつく場合は叱り方の見直しを