英語は幼児期までの教育で決まる?その1
「英語は幼児期までの教育で決まる!」と聞いたことがありますか?
という質問に対して、「はい」と回答したお母さんは、79%という調査結果があります。
「小学校から英語学習が始まる」という情報、書店で見かける幼児向けのドリル形式の英語教材、膨大な数の英語教室。
幼児を取り巻く英語教育の情報は、氾濫しています。
確かに、小学5年生から英語学習が始まります。
文部科学省は、「外国語活動においては、音声を中心に外国語に慣れ親しませる活動を通じて、言語や文化について体験的に理解を深めるとともに、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育成し、コミュニケーション能力の素地を養うことを目標として様々な活動を行う」としています。
小学校では異文化への理解を深めることやコミュニケーション能力の育成を目標としており、中学校からの教科としての学習とは別だと定めています。
コミュニケーションの際に必要とされる能力のひとつに、思考力があります。
思考力とは、「相手の言うことを理解しようとすること」、「自分の言いたいことを伝えようとすること」です。
思考力の基礎は、母国語です。
子どもは、家庭内で話される言葉を母国語として覚え、5歳ぐらいまでが言葉を覚える最適な時期です。
また、子どもの言葉のキャパシティ(容量)は決まっています。
本来ならば、日本語だけでいっぱいにするところに、複数言語を詰め込むことには無理があります。
思考力が十分に伸びていかないことが心配されます。