食べる楽しさを伝えよう
たくさん食べると健康になる?
最近は健康志向が高まっていることもあり、「食べ過ぎると肥満になる」「いろいろな栄養素をバランスよく摂らないといけない」などと、食事の量や質に気を遣うご家庭が増えています。
もちろん食事を大切にするのはとても良いことですが、神経質になりすぎないように、注意することも必要です。
食べさせることにこだわりすぎないで
バランスよく食べることにこだわるあまり、子どもが苦手なものを「ひと口だけでも食べなさい」と押しつけたりするのは逆効果です。
なかには、口の中に無理に押し込んでまで食べさせようとする親御さんもいるようですが、無理強いされた子どもは食事に恐怖感を覚えるようになり、それが中学生や高校生になるまでトラウマとして残ることがあります。
また、「子どものうちに食べすぎると脂肪細胞が増えて太りやすくなる」という類のことをくり返し言われた子どもは、思春期を迎えたときに拒食になってしまう可能性もあるのです。
「食べるって楽しい」を大切にしよう
もちろん、お子さんが食べたがらないからといって、何もしないのもよくありません。
では、どうしたらいいのか。
食べないことを叱るのではなく、ひと口でも食べられたら「すごいね!」「よく食べたね!」とほめてあげてください。
すると、子どもはお父さんお母さんにほめられるのがうれしくて、新しい味を受け入れたり、より積極的に食べるようになったりしていくはずです。
そのような食事の場面でいちばん大切にしていただきたいのが、実は“食の楽しさ”です。
家族でおしゃべりしながら囲む食卓は、とても楽しいものです。
また、お母さんやお父さんがおいしそうに食べているものは、自然と子どもも食べてみたくなるはずです。
食が細かったり、好き嫌いが激しかったりすると心配にもなるでしょうが、小学生になって食の範囲が広がることも少なくありません。
楽しく食べることが、やがて健康や成長にもつながっていきますので、まずは“楽しく食べる”ことをお子さんに伝えることをしましょう。
今回のポイント
・食べる楽しさを第一に伝える
・苦手なものを食べたらほめる
・強制的に食べさせない