子どもがパニックになってしまう・・・
パニックを起こす時の対処法
発達障害のある子どもは、不安になったり、不快な状態が続いたときに、気持ちをコントロールすることができず、大声で泣き叫んだり、暴れたり、身近にあるものを手当たりしだいに投げつけたりします。この状態を「パニック」といいます。
パニックを起こす原因はさまざまです。予定の変更が原因になることがあります。いつもと違うことが起きると、子どもは混乱して不安になり、パニックを起こすのです。
スケジュール表を見せることが大事!
このような子どもには、1日の予定をスケジュール表にするのが効果的です。出かける前にその表を見せて、一緒に今日の予定を確認します。文字を読める子どもの場合は、文字で示します。文字の理解がまだできない場合は、絵や写真を使ってください。
いつもと違うことをするときは、予告します。たとえば寄り道をするときは、あらかじめ伝えてください。心づもりができていれば、子どもは不安にならずにすむのです。
自分の思いどおりにならないと、大声で泣きわめき、パニックを起こす子どもがいます。お母さんが自分の思いどおりに動いてくれない、自分がやりたいようにできないなど、パニックを起こす原因はさまざまです。
やってはいけないことをお子さんに具体的に伝えるのが大事!
あらかじめ、その場面ではやっていけないことを、具体的に子どもに伝えておいてください。
「静かにする」「走らない」など、してはいけないことを伝えます。
このときは、絵カードを使うと効果的です。パニックを起こしているときに、やってはいけないことを子どもに説明しても、子どもは聞くことができません。守れたときは、ほめるのを忘れないでください。
自閉的な傾向がある子どもの場合は、感覚が過敏であるため、ある特定の音を聞くと、パニックを起こすことがあります。
一般的にはあまり不快に感じられない音が、このような子どもたちには、たまらなく不快に感じられることがあるのです。音以外でも、特定のにおいや、自分の肌にふれているものの感触でも、パニックを起こすことがあります。
お子さんを観察することが大事!
まずは、子どもが何を嫌がるのか、観察して探る必要があります。
そしてその原因がわかったら、できるかぎりその原因を取り除いてください。特定の芳香剤を嫌がることもありますし、洋服のタグが肌に触れるのを嫌がる子どももいます。
パニックを起こしてしまったときは、子どもがけがをしないよう、安全を確保してください。
その上で、パニックがおさまるのを静かに見守ってください。
パニックを起こしている最中に、叱ったり、押さえつけたり、なだめたりすることは、望ましくありません。
このような対応はパニックを長引かせる可能性があります。パニックは自分でも訳がわからなくなっている状態を泣くことによってクールダウンしている時間なのです。パニックを起こしている子どもにいろいろと話しかけたり、叱ったりして、クールダウンのじゃまをしないでください。