新しいものを好まない時の対処法
自分の気に入っている本以外は興味が持てず、読もうとしない子どもがいます。
何か特定のものに強い関心があるため、同じ絵本ばかり読んでしまうのです。この場合は、子どもが絵本の何を気に入っているのか、探ってください。関心の対象は子どもによってさまざまです。描かれている鳥や魚だったり、本の中に出てくるフレーズだったりもします。
子どもが関心をもっているものがわかったら、それに関連した内容の絵本をすすめてみてください。このようにして、少しずつ子どもの興味や関心をひろげていきます。
他の絵本の薦め方
好きな絵本を読んでいるときには、ほかの絵本をすすめても、子どもは関心を示しません。読み終えてから、すすめてください。
絵本を読む経験が少なかったり、限られた絵本しか読んでいない子どもは、想像力が育っていないために、絵本にどんな楽しさがあるのかわからない場合があります。
想像力が育っていないお子さんへの対処法
このような場合は、まず絵本の楽しさを伝えます。子どもにとって興味のあることが、本の中に描かれていることを伝えてください。
「●●ちゃんの好きな車がいっぱい出てくるよ」
などのように語りかけます。さし絵を示すのが効果的です。
「ネコも疲れてしまったのか、寝ているよ。●●ちゃんと同じだね」
「クマさんがごはんを食べているよ。何を食べているのかな」
子どもが絵本の中身を想像しやすいような語りかけをしてください。具体的なイメージを伝えることで、子どもは興味を持てるようになります。
子どもが絵本に対して興味をもつようになったら、「このとき、登場人物はどんな気持ちなのか」を教えていくことが必要です。
たとえば「さるかに合戦」などは、さるがかにのおむすびをとりあげてしまいます。このような場面では「こんなことをされたら、嫌だね。かにさんは悲しいね」などというふうに、登場人物の気持ちを教えてください。
言葉がわからないために、他の絵本を読まないお子さんへの対処法
絵本の中のことばがわからないために、ストーリーを楽しむことができない子どもがいます。新しいことばがわからないので、今まで読んできた本ばかり読もうとしてしまうのです。
このような場合には、まずことばよりも絵がたくさんある絵本を読むことからはじめてください。日常的によく使われることば(食べものや動物の名前など)が出てくる本も効果的です。
子どもが想像しやすい内容の絵本を選んでください。「○歳向け」という表示にとらわれず、子どもが関心をもてる内容の本を選ぶと、ことばに対して苦手意識をもたないようになります。
まず何よりも、子どもが「絵本を読むってたのしい!」と思えるようにすることが大切です。