発達障害、気になるお子さんが食事の途中で歩き回る時の対処法
まずは気がそれにくい環境作りから
まずは、お子さんが食事に集中できる環境を整えましょう。ポイントは、子どもが食事をするときの座る位置です。窓の外の景色や、テレビ、部屋に置かれているおもちゃなど、子どもの気がそれる要因はさまざまです。それらの気をそらす原因となっているものたちが視界に入らないような位置に子どもを座らせ、食事をさせます。
目に見えるものだけでなく、耳に入る音も、気が逸れやすくなる原因のひとつです。音に反応してお子さんの気がそれているようなら、テレビは消して、音が出るものは鳴らないようにするのがよいでしょう。
このように、食事をとる部屋から気がそらす要因をひとつひとつ取り除いていって、お子さんが食事に集中できる環境を作ってください。
「何時まではごはん」と区切りをつけてあげる
発達障害のある子どもは、物事の見通しを立てるのが苦手です。いつまで食事の時間が続くのかわからないので、自分で勝手に食事を終え、他のことをしてしまうのです。
「時計の長い針が12になったら、ごはんはおしまいだよ」
「この砂時計の砂が全部下に落ちたら、ごはんは終わりだよ」
このように、食事の終わる時間を示して、区切りをつけてあげてください。終わりがいつなのかを示すことで「〇〇までは、ごはんの時間なんだ」と見通しがついて、子どもは食事に集中しやすくなります。
食事に興味の無いお子さんへの対処法
発達障害のある子どもの中には、もともと食事にあまり興味のない子がいます。食事とる途中で、好きなものだけ食べ終わると食事を続けるのが嫌になってしまい、別の興味のあることに行ってしまうこともあります。
このような場合は、「●●ちゃんは、あとひと口ごはんを食べます。その次に、好きなデザートの〇〇を食べます」などと言って、食事と楽しいことをセットにして、食に対する意欲がわくようにしてください。
もしお子さんの食が細く、どうしても箸がすすまない場合は、一度の量を少なくして食事の回数を増やしてみてください。回数を稼ぐことで食べる量を補うのです。