子育て座談会レポート③「長い目で見守ることが大事」
Aさん:内弁慶なのも心配なんですが……。
家では1歳の弟と元気に遊んでいるのに、幼稚園のバスを待っている時には、他の子が走り回ったりしているなかで、息子だけは私の隣でじっとしているだけなんです。
徳田:幼稚園ではどうしていますか?
子どもの園での様子が気になったら、先生に聞いてみよう
Aさん:先生は、仲の良い友達と遊んでいると言ってくださっているのですが……。
徳田:なら大丈夫。
お母さんは「ちゃんと遊べているのかな」というのが心配なのだと思いますが、保育者はうそは言いません。
遊べていないのに「遊べています」と言ったところで、お子さんのためにも、お母さんのためにもならないですよね。
私は幼稚園の先生の経験もあるので断言しますが、遊べていない場合は、ちゃんと言ってくれるはずですよ。
Aさん:そうなんですね。少し安心しました。
今は引っ込み思案な子でも、自信がつけば心がタフになっていく
徳田:もしも幼稚園で声も出さないというなら心配だけれども、息子さんの場合は恐らく引っ込み思案の範囲でしょう。
慣れない幼稚園で「先生に叱られるんじゃないか」「友達に何かされたらどうしよう」なんて不安なのに、自分を守ってくれるママがいないので、周りと関わらないことで自分で自分を守っているんです。
ところが家に帰ればお母さんも弟もいて、少しくらいやんちゃしたって叱られるわけでもないから、元気なわけです。
Aさん:無理に直さなくてもいいということですか?
徳田:おしりをたたいて「お友達と話しなさい」「ちゃんとやりなさい」とけしかけるのは、逆に負担になるからダメですよ。
放っておけばいいんです。
Aさん:ダメなんですね!? かなりあおっていました……。
徳田:そのうち心がタフになって、きっとお友達と関われるようになりますから大丈夫ですよ。
先ほども言ったように、今はまだ性格をかたち作っている時です。
今はあいさつやおしゃべりができたときに、その場その場で「やったね!」とほめて、少しずつ自信をつけてやってください。
小学校でぐいぐいと引っ張っていくタイプの友達でもできれば、その友達をマネして積極的な性格に変わったりしますから。