おねしょが治らないうちの子、どうすればいいの?
うちの息子はおねしょがなかなか治りません。また、夜中に突然目を覚まして、大声を出すこともたまにあります。お医者さんに診てもらうべきか悩んで
います。
おねしょは成長過程で起こる自然な現象です。
5歳の子どもの15%は、週に3回以上おねしょをしています。昼間は膀胱がいっぱいになり、おしっこが出そうだと感じてトイレに行きます。一方、夜は身体に水分を溜めておく抗利尿ホルモン「ADH」によって、おしっこがコントロールされています。ADHは昼間には分泌量が少なく、夜には分泌量が増えます。しかし、幼児期の子どもの身体は成長途中でADHの分泌量がまだ安定していません。そのため、夜寝ている間におしっこを溜めておくことができず、出てしまうのです。
ADHの分泌にはストレスが関係します。「おねしょを治さなくては」と大人が焦る気持ちは子>どもに伝わります。決して子どもを責めずに、何もなかったように接してください。7歳を過ぎると95%の子どもは自然に治るという研究結果があります。
おねしょをしないようにする対策法
1.寝る前に水分を控える
飲んだ水分の多くは2~3時間で排出されるので、夕方頃から水分を控えるようにします。
ただし、夏場など汗をかく時期は、熱中症などの心配があるため、臨機応変な対応が必要です。
2.夜中に起こさない
ADHは熟睡しているときに分泌されます。子どもが尿意を感じて自然に目を覚ます場合はそのままにしておいてよいですが、途中で起こしてトイレに連れて行くことは熟睡の妨げになるので禁止です。
また、生活リズムの乱れによって熟睡できないこともあります。おねしょを治すことばかりに注目するのではなく、起きる時間、寝る時間を一定にして、生活リズムを整えることが大切です。
夜驚(やきょう)について?
また、夜中に突然大声を上げるとのことでしたが、寝入ってから2~3時間後に目を覚まして、パニックを起こしたような叫び声を上げる、部屋のなかを走り回るといった症状を「夜驚(やきょう)」と呼びます。3~6歳頃によく起こり、10歳頃には見られなくなります。
発熱などの体調不良や、慣れない場所で宿泊するといった環境の変化はもちろん、普段の保育所や幼稚園で起きたささいな出来事であっても、子どもにとっては大きなストレスになります。こうした出来事が刺激として脳に残り、夜驚の症状として現れると考えられています。
夜驚が起きた翌朝、本人にそのことを知らせても「自分の知らないうちにそんなことをしてしまった」と子どもが不安になるだけです。夜驚には次のような対策を取りましょう。
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1.抱きしめたり身体に触れたりして安心させる
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2.歩き回ったりする場合には、ケガを防ぐために障害物を取り除く
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3.症状が著しく家族が眠れなかったり、走り回ったりすることによって危険が生じる場合には病院に相談する