子どもが手をひらひらさせたり、くるくる回る時の対処法
発達障害のある子どもの中には、同じ場所でくるくると回ったり、手のひらを顔の前でひらひらする行動をする子どもがいます。これを「常同行動」といいます。子どもが常同行動をとっているときには、次の原因が考えられます。
子どもが常同行動をとる原因「何をすればよいのかわからない」
常同行動の原因の1つには、子どもが自由に過ごして良い時間になると、何をすればよいのかわからくなってしまっていることが考えられます。
この場合は、その場でしてもよい行動の選択肢を子どもに示してください。おもちゃや絵本などを用意して、子どもに選ばせます。こうすることで、子どもは自由な時間をどう過ごせばよいのかがわかり、くるくる回らなくなります。
子どもが常同行動をとる原因「先の見通しが持てない」
これから何が起こるのかわからず、先の見通しがもてないため、不安になって同じ場所でくるくる回る子どもがいます。不安から気を逸らすために、こういった常同行動をとるのです。
この場合は、これから行われることを説明します。絵カードで示すのも効果的です。
また、病院などの待合室などでくるくる回りだす子どもがいます。この場合は、いつまで待てばいいのかわからず、不安を感じているのです。子どもに何をして過ごせばいいのか、わかるように示してください。待ち時間をどう過ごせばよいのかがわかると、子どもはくるくる回らなくなります。
子どもが常同行動をとる原因「自分でつくった刺激が心地よくて繰り返している」
子どもが常同行動をとるときには、自分で刺激をつくり、その刺激を楽しんでいる場合もあります。自分でつくった刺激が心地よくて、繰り返し行っているのです。このような原因で起こる常同行動は、自己刺激行動ともよびます。
このような行動は、ほかの遊びの楽しさを知らないことが関係しています。ほかの遊びに誘い、自己刺激行動以外にも楽しいことがあると経験させてください。
例えばくすぐり遊びなどの感覚遊びは、子どもにとって楽しさがわかりやすいものです。まずはくすぐり遊びからはじめてみてください。
常同行動はやめさせた方が良い?
常同行動は、他人の迷惑になる場合や、子どもに危険が生じる場合にはやめさせなくてはなりません。しかし、特に問題がない場合には、無理にやめさせず、見守っていてください。