子どもが手をあげる
嫌なことをされると手を上げる時の対処法
手をあげてしまう原因の1つは、「自分の気持ちをことばで表現できない」ということがあります。
例:「おもちゃを貸してほしい」とお子さんに教える方法
例えば、自分が使いたいおもちゃを友だちが使っているとき、「貸して」ということばがとっさに出てこないため、手をあげてしまうのです。
このような場合は、状況に応じて、どのように表現すればよいのかを教えていきます。誰かが使っているものを使いたいときは、「●●ちゃんに、貸してといいます」と教えてください。親が見本を示して、子どもにまねをさせるのが有効です。
保護者がモデルを示すことが大事!
嫌なことをされたら「やめて」、仲間に入れてほしいときは「入れて」と、その状況に応じたことばを教えます。何度も保護者がまねをして、モデルを示してください。これを繰り返すことで、子どもは自分の気持ちをことばで表現できるようになり、まわりの子どもとうまくコミュニケーションがとれるようになります。
ことばで伝えることがむずかしい子どもは、幼稚園や保育園の先生と相談して、貸してほしいときのサイン、やめてほしいときのサインを決めておきます。
衝動的に手を出してしまうお子さんへの対処法
何か嫌なことを思い出して、思わず近くにいた人をたたいてしまったり、以前に嫌なことをされたのを思い出して、その相手に衝動的に手をあげてしまう子どもがいます。興奮して、頭で考える前に衝動的に手が出てしまうのです。
このような子どもには、衝動的に誰かに暴力をふるいたくなったら、お母さんに言うようにする、ぬいぐるみを抱きしめるなど、どのように対処したら手をあげずにすむのかを教えます。手を出さないで怒りを対処できたら、たくさんほめてください。叱っているだけでは、このような状態は改善しません。手をあげる行為を少なくしていくには、いかに上手にほめるかがポイントなのです。