変化が苦手な子どもを支援するコツ

変化が苦手なお子さんへの配慮

発達障害のある子どもの多くは、変化に弱く、臨機応変に目の前のことに対応することが苦手です。

いつもと同じパターンであれば問題なく行動できても、少しでも状況が変わると、ひどく不安を感じたり、逆に興奮しすぎてしまうのです。

変化が苦手なお子さんへのために、生活を決まったパターンで過ごす工夫を

まずは、できるだけ生活をしていく中で、変化なく、決まったパターンで過ごせるように工夫してみてください。

朝起きてから寝るまでのスケジュールを組み、そのスケジュールに沿って生活できるようにします。スケジュールは紙に書いて見える場所に貼っておくと、子どもは確認しやすくなり、安心します。それぞれの行動に具体的なイラストをつけたり、必要なものを絵で描いて示しておくと、さらに子どもが理解しやすくなります。

もちろん、日常生活をいつも同じように送ることができるとは限りません。お母さんやきょうだいが熱を出してしまってお出かけが中止になったり、急に来客があったりと、せっかく作ったパターンに当てはまらないさまざまなことが起きるものです。そのようにいつもと生活のリズムが変わってしまうときは、その都度「この後、何があるのか」とこれから起こることを子どもに予め伝えるようにしてください。

スケジュール表や書いた絵を使って、お子さんの不安を軽減する方法

変化が苦手なお子さんの不安を軽減するためには、スケジュールの変更を事前に伝えましょう。そのときに絵や写真などの視覚的な情報を使うと、子どもがより理解しやすくなります。例えばスケジュールを書いた表を示しながら、「お出かけはなくなって、これからおばあちゃんが来るよ」などと伝えます。

来客があるなら、訪れる予定の人の写真を見せるのもいいでしょう。車に乗る予定が入ったなら、車の絵を見せて「これから車に乗るよ」と伝えます。

行事ではじめての場所に行く前には、前もって下見に行く

先の予定までに日程に余裕があるなら、幼稚園や保育園の行事などで行ったことのない場所に行く前に下見に行くのも効果的です。

はじめて行く場所は、子どもにとって不安なものです。その場所のどこに何があるか、どのような場所なのかあらかじめわかっていれば、行事当日の不安は軽減し、落ち着いて過ごせるでしょう。

家から出ると不安がる子どもには、「お守り」を持たせましょう

家では安心して過ごせても、一歩家から出ると、一気に不安になってしまう子どももいます。

そのような子には、お気に入りのものをお守りとして持たせます。できるだけ、
活動の邪魔にならないように、小さいものがよいでしょう。好きなキャラクターのついたもので、持ち運びのしやすいものが適しています。

⇒次を読む 行動の途中で集中力が途切れてしまうお子さんを支援するコツ

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