子育て座談会レポート⑥「書く喜びを大切にしてあげよう」
4歳の娘が覚えたてのひらがなを夢中で書いているのですが、文字がひっくり返ったりしているのがかわいらしい反面、間違いを正すべきなのか迷っています。
Aさん:うちの子も、お友達に手紙を書きたいというので練習しているものの、文字にはなっていないですね(笑)。
徳田:文字も、無理に正さないようにしましょう。
「そうじゃないでしょ! ママが書くから上をなぞりなさい!」なんて強制してしまうと、書くこと自体が嫌いになってしまいますよ。
「文字を書くための筋肉」が発達するのは、小学校1年生のころから
徳田:そもそも複雑にカーブする文字を正しく書くには、筋肉を細かく動かす必要があるのですが、その筋肉が発達するのが1年生のころなんです。
2歳の子どもに鉛筆を持たせて「こう書きなさい」というのは、100mを15秒でしか走れない人に、「10秒で走れ」と無理強いしているようなものです。
Bさん:なぞり書きの練習なども、やらせないほうがいいですか?
徳田:なぞる練習はやってもオーケーです。
ただし、なぞらせるということは正解があるということですから、正解ではないものを書いたときに、口うるさく言わないように気をつけてください。
今は文字を間違えても温かい目で見て、書く喜びを大切に
徳田:小学校では、算数の問題文を読むのも、社会科の内容を理解するのも、文字を読めてこそです。
小学校の成績は8割が国語で決まりますから、文字嫌いになったらそれこそ大変ですよ。
Bさん:正しく書けていないことは、子ども自身が気づくものでしょうか……。
徳田:筋肉の発達とともにちゃんと書けるようになりますから、大丈夫ですよ。
今は間違えても温かい目で見て、書く喜びを大切にしてあげてください。