子育て座談会レポート⑬「うちの子、もしかして発達障害?」
Bさん:うちの子は、みんなで座っていても一人でうろうろしてしまったり、集団行動をしていても好きなものが目の前にあるとそっちに行ったりしてしまいます。
例えば、今は靴を履かないといけないのに、目の前で年中さんや年長さんがお遊戯をしていたらそちらに集中してしまうんです。
園長先生から「多動症じゃないか」と指摘を受けました。
徳田:好きなものがあってそちらに興味を惹かれてしまうというのは普通ですよ。
それに、4月生まれの子と2月生まれの子の成長に差があるのも当然のことです。
Aさん:うちの子も、気が逸れやすくて気になります。
本当に集中してずっと見ているときもあれば、まったく集中できていないときもあります。
徳田:集中が長く続くのであれば、この年齢ではあまり心配ありません。
集中できない、あれこれ注意が飛んでしまうことがあるなら、少し心配ですね。
Bさん:それから、うちの子少し変わってる? と思ったのが、おもちゃを1個ずつ、まっすぐにそろえないと気が済まないところがあるんです。これって普通なんでしょうか?
徳田:それだけではなんとも言えませんが、毎日毎日同じおもちゃで遊んだり、同じことを繰り返したりといった「こだわり」は、発達障害で見られる特性のひとつではあります。
発達障害の子どもの特性「他人の表情から感情を汲み取りにくい」
徳田:発達障害で一番心配なのは、ほかの人の感情がわからないことです。
目の前の人が怒っているのか、笑っているのかもわからないとなると、コミュニケーション上、おおいに困りますね。
Bさん:そうなんですね。うちの子の場合、ほかの人が怒っているかどうかぐらいの感情の様子は理解しているように思います。
Aさん:うちの子は逆に、ちょっと敏感すぎるかもしれません。
私の口調がちょっと尖っていたり、つっけんどんだったりすると、すぐに「ママ怒ってるの?」って聞いてきます。
「ほかの子と比べると落ち着きがない」と園長先生に言われて不安に。でも……
Bさん:この間、うちの子をさして「ほかの子と比べると落ち着きがないでしょう?」と園長先生に言われたんです。
発達障害の検査では問題なかったんですが、たくさんの子どもを見てきている園長先生にそう言われると、どうしても不安になってしまいます。
徳田:まず、園長先生がたくさんの子どもを見てきているというのは間違いです。
例えば個人経営の園の場合、園長先生の息子が会社をやめて後を継ぐということもあります。つまり、保育や教育の経験がない人間が園長先生になることだってあるんです。
もちろん、経験豊富で、本当に子どものことを考えている園長先生もたくさんいますが。
Bさん:そうなんですね。少し安心しました。
「これができないと駄目だ」と言われ続けて、私も子どもも少しがんばりすぎていたのかもしれません。