子育て座談会レポート①「親が変われば子も変わる」
食べものの好き嫌い、性格、あいさつ、片づけ……。
キッズハグ読者の3人のママが、子育ての悩みの解決法を乳幼児期の子どもの心理などを研究している徳田克己先生に聞きました。
子どもが言うことを聞かないとイライラ……怒らずに済むコツは?
Aさん:5歳の息子がいるのですが、言うことを聞かないとイライラしてつい怒ってしまうことが多く、反省の毎日です。
怒らずに済むコツはありますか?
徳田先生(以下徳田):もちろん、ありますよ。
『まあいいか20回運動』というのがあってね、怒鳴りそうになったら、ぐっとがまんした回数を数えていくんです。
忘れないように、回数をメモするのがポイントですよ。
Bさん:ただぐっとこらえて、がまんした回数を数えていけばいいんですか?
徳田:我慢できそうにない時は、家を一歩だけ出てみてください。
人間は外に出ると社会を意識しますから、「あんなことで怒鳴ったらかわいそうだな」なんて、怒りがトーンダウンするはずですよ。
Aさん:やってみます! 怒ってばかりで、息子からも「ママ、へんな顔」なんて言われていたくらいなので(笑)。
徳田:ぜひ試してみてください。そうして20回くらい我慢したころには、お子さんはお母さんの変化に気づきますから。
親の育て方が、子どもの性格形成に大きな影響を与える
Bさん:親が変化することで、子どもにもいい影響がありますか?
徳田:6歳くらいまでの子どもにとって、いちばん影響を与えるのはお母さんの育て方です。
お母さんが子どもの一挙手一投足に口出しするようだと、子どもはビクビクして神経質に考えるようになってしまうし、逆に大らかに接していれば大らかになるし……。
Bさん:極端にいうと、親が子どもの性格を左右するのでしょうか。
徳田:はい。お母さん、お父さんの育て方で、性格ができていきますから。
人間はお母さんとお父さんから半分ずつ性質を受け継ぎますが、これは「気質」といって、梅干しの種みたいなものなんです。
その外側に経験によって「性格」が肉づけられていきます。大事なのは、この性格の部分です。
なぜなら性格の部分は、環境によって大きく変わるんですよ。
Aさん:「性格は3歳までに決まる」なんて聞きますが。
徳田:そんなことありませんよ。
Aさん:よかった。もう遅いかなあと心配していました。