年中の男の子です。「友達にされてイヤなことは、友達にはしない」と言い聞かせていますが、友だちにぶたれてもやり返さない姿に少し悩んでいます。

よいケンカとは?


119536ケンカをしてはいけないと思っているママが多いようですが、それは少し違
います。むやみに手を出すのはよくありませんが、「イヤなことはイヤだ」と自己表現できることは、男の子、女の子の区別なくとても大切です。相手を一方的に責めるのではなく、お互い自分の意見を伝え合えるのがよいケンカです。

こうしたよいケンカの経験が人間関係を築く力を養うのです。お友だちに何か言われても、黙って耐えていると、「よく、ガマンしたわね」とほめる親御さんが多いのですが、それでは自己表現する力が育ちませんし、よいケンカもできません。「イヤなことはイヤだ」と、家族以外の人にも伝えられるようにしていきましょう。

よいケンカのために家庭ですることとは??


130499そのために家庭では、お子さんが「イヤだ」と言ったら>叱るのではなく、どうしてイヤなのかを聞いてください。たとえば、妹さんにおもちゃを貸さなかったとします。「貸さないとダメじゃない」と叱らずに理由を聞いてください。たいがい「これは、ここがとんがってて、パワーがあって○○ちゃん(妹)は痛いから」とお母さんからすればへりくつのような答えを言います。このとき「なるほどね」と、まずはうなずき、それから「でも○○ちゃんも上手に遊べるから貸してね」と諭しましょう。

「イヤ」の理由や自分の意見を言ったら否定せずに、「なるほど」と認め、その後でおかしいところは指摘する。それが、意見を表現するのはよいことだとお子さんが気付くことにつながります。

回答者 徳田克己先生

筑波大学医学医療系教授。教育博士、臨床心理士、専門は子ども支援。全国の幼稚園、保育所などを巡回して、保育者や保護者を対象とした気になる子どもの相談活動を行っている。「気になる子どもの保育ガイドブック」「育児の教科書クレヨンしんちゃん」(福村出版)、「親を惑わす専門家の言葉」(中央公論新社)など、著書多数。