偏食コラム第35回


偏食への具体的な対応策:エピソード

食べられるようになったエピソード

偏食があって、小さな頃は食べられる物が少なかった子どもでも、ちょっとしたきっかけによって、食べられる物の種類が増えることがあります。

これは子ども自身の味覚の変化もありますが、子どもの心と身体の成長による部分も大きいのです。

ここではそういったエピソードをご紹介していきます。

 

エピソード1、幼稚園に慣れたら食べられるようになった!

Aくんは幼稚園に入ったばかりの頃は、泣き虫でした。

家とは違う新しい場所、お母さんのいない場所、いろんなお友達がいることなど新しい環境に不安を感じていたのです。

そのせいもあってか、食事に集中することができず、偏食の傾向がみられました。

そこで幼稚園の先生は、お友達との食事に慣れるまでは、時々静かな別室で食べさせるようにし、新しい環境に少しずつ慣れさせるようにしました。

するとどうでしょう、Aくんは幼稚園で食事をとれるようになったばかりか、お友達とも仲良く食べるようになりました。

  

ポイント

Aくんにとって新しい環境はかなりドキドキだったのです。

子どもは敏感ですから、そういった環境の変化は様々な面に影響を与えます。

その一つが食事だったわけです。

しかし、Aくんを見守った園の先生の指導と、Aくん自身の成長によって見事偏食が改善されたようです。

偏食がみられた際は、子どもの食事を取り巻く環境を考えて、何が原因となっているのか、どうすれば少しずつ慣れさせることができるかを考える必要があります。

Aくんの場合はお友だちと食事をすることへの緊張と、騒がしさが不安をかき立てたのでしょう。